オケクラフトとは?

 オケクラフトは、置戸町の「オケ」、昔から地域産業として生産されていた曲げ桶の「オケ」と、「クラフト」を合わせた地域クラフトブランドであり登録商標です。
 日本の著名な工業デザイナーとして活躍された故秋岡芳夫氏が名付け親で、「北国からの新たな生活文化の発信」というグランドデザインから1983年に誕生しました。今年で37年目を迎えています。
使われる樹種は、エゾマツのほか、センやカバ等の約20種類で道産材。器やカトラリー等、数多くの暮らしの道具を、町内に工房を構える「作り手」が製作しています。
 町内では、その年に誕生した町内在住のお子さんにオリジナルセットをプレゼントする「すくすくギフト」、認定こども園・小中高校の「給食器」、お祝いなどの「贈り物」などとして使われており、普段の暮らしにちょっとした豊かさを感じさせてくれています。

オケクラフトの歴史(抜粋)

○1960~70年代
・戦後一貫して教育を中心としたまちづくりに取り組む
・高度経済成長により都市部へ人口流出が進み、1970年には過疎地域指定を受ける
 →「魅力あるまちづくり」を目標に、様々な取り組みが始まる

○1980年
・生産資源の価値を高めるために、生産教育を推進していこうと考えた
・身近な存在であった「木」に慣れ親しんでもらおうと、毎月18日を「木に親しむ日」と定めた
・図書館で専用書架が開設されたり、公民館では木工に関する教室が開かれた
 →活発になるにつれ、空き住宅を木工作業の専用施設「ぶきっちょの家」を開設
 →1982年にはモノづくりの拠点として、地域産業開発センターを開設

○1983年
・第5回置戸町民憲章推進大会で、工業デザイナーの故秋岡芳夫氏が講師として来町
・講演後の懇親会で「置戸町で木工ロクロを導入しては?」との提案を受ける
・木工ロクロの第一人者である時松辰夫氏を招聘し、木工ロクロの技術講座を開催
 →木工ロクロと道具を使って端材(アテ材※)を削り、乾燥、塗装などの特殊加工を施すことで素晴らしい器が誕生
※アテ材=偏芯成長により建築材には不向き、薪やチップ材として利用

・置戸町森林文化研究会設立
・秋岡氏によって週刊誌「芸術新潮」で紹介、オケクラフトと名付けられた
・東京日本橋高島屋で『北の自然から生まれた木の器オケクラフト展』と題し、展示会デビュー
 →注文に生産が追いつかないほど大好評で、作り手の養成が急務の課題となる

○1984年
・町内で生産に従事することを条件に、研修制度を開始

○1988年
・オケクラフト流通普及協会設立

○1989年
・オケクラフトが皇室献上品になる

○1991年
・オケクラフト研修生設置要綱制定
・森林文化研究会解散

○1993年
・オケクラフト10周年

○1997年
・オケクラフト研修(2年研修)開始

○1998年
​​​​​​​・オケクラフト研修(1年研修)開始
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○1999年
​​​​​​​・研修生募集休止
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○2000年
​​​​​​​・オケクラフト時松塾開始(2年研修)

○2003年
・オケクラフト20周年
​​​​​​​・東京松屋銀座本店でお正月展

○2006年
​​​​​​​・オケクラフト時松塾募集休止

○2011年
​​​​​​​・オケクラフト作り手養成塾(2年研修)開始

○2013年
・オケクラフト30周年

○2015年
・一社)おけと森林文化振興協会設立、販売等管理運営業務について町から委託
・研修の指導を現役の作り手が担う

○現在
・2020年4月現在では、町内で24人の作り手が活躍

●給食器の開発
木製給食器の試作開始
目標=日常生活の中で使われ、試され、発展すること
観点=安全性、耐久性、使い易さの追求
   (プレポリマーを使った木材樹脂含浸法により、耐熱性、 耐水性を強化し、ポリウレタン塗装による仕上げ)

○1984年 町民憲章推進大会時発表

○1985年 秋田小学校、木製給食器による給食開始

○1990年 勝山小学校、磁器を組み合わせた給食器セットの採用

○1992年 境野小学校、オードブル方式の桶型ボール
      置戸小学校、中学校、パン皿の部分使用

○2009年 新しい置戸小学校で飯椀、汁椀、パン皿のセットを導入

○2014年 置戸高校が給食提供に伴い、オケクラフト食器の導入
このページの情報に関するお問い合わせ先
オケクラフトセンター森林工芸館TEL:0157-52-3170FAX:0157-52-3388