令和7(2025)年度
まちづくり月記2025年8月号
7月17日、戦没者追悼式が執り行われました。以前は置戸神社の奥に設置された忠魂碑の前に、大型テントを職員総動員で設置して、先輩から「曲がってる」と一喝、1cm単位で椅子の並びを注意され、直せば直したで違う先輩から小言を言われ「船頭の多いものだ」と今となっては賑やかで楽しかったことを思い出します。
追悼式は年々参加するご遺族が減少し、暑い中で神社の石段を上る高齢の方々への配慮から、3年前より涼しい福祉センター内で開催しております。
終戦間際に鹿児島県知覧の海に散った特攻隊員と小母と慕われた食堂の店主・鳥濱トメとの心のふれあいを描いた『ホタル帰る』という実話があります。「ホタルになって、必ず小母ちゃんのもとに還ってくるよ」と言い残して旅立った特攻隊員にかける言葉がこの世にあるのだろうか。お国のために命を捧げることが正義で、命を大切にする者を臆病と言われた時代。トメのように全国で我が子を戦場に送り出したご遺族の気持ちを思うと、今も胸が締め付けられます。戦後80年、日本人は忘れてはいけない、そしてこの歴史を次の世代に伝えなければならない戦争の記憶であります。
今年も神社忠魂碑の前には真っ白な菊の花が献じられていました。手を合わせると神社の石段に紋付を着て正装したおばあちゃんが杖を突き、汗をかきながら登ってくる姿が浮かびました。空を見上げると木々の間から、「日本はきっと良くなるよ」と言い残して散った80年前と同じ真っ白な雲が流れた7月でした。
(広報おけと2025年8月号より)
追悼式は年々参加するご遺族が減少し、暑い中で神社の石段を上る高齢の方々への配慮から、3年前より涼しい福祉センター内で開催しております。
終戦間際に鹿児島県知覧の海に散った特攻隊員と小母と慕われた食堂の店主・鳥濱トメとの心のふれあいを描いた『ホタル帰る』という実話があります。「ホタルになって、必ず小母ちゃんのもとに還ってくるよ」と言い残して旅立った特攻隊員にかける言葉がこの世にあるのだろうか。お国のために命を捧げることが正義で、命を大切にする者を臆病と言われた時代。トメのように全国で我が子を戦場に送り出したご遺族の気持ちを思うと、今も胸が締め付けられます。戦後80年、日本人は忘れてはいけない、そしてこの歴史を次の世代に伝えなければならない戦争の記憶であります。
今年も神社忠魂碑の前には真っ白な菊の花が献じられていました。手を合わせると神社の石段に紋付を着て正装したおばあちゃんが杖を突き、汗をかきながら登ってくる姿が浮かびました。空を見上げると木々の間から、「日本はきっと良くなるよ」と言い残して散った80年前と同じ真っ白な雲が流れた7月でした。
(広報おけと2025年8月号より)
まちづくり月記2025年7月号
先月、道路整備中央要望で上京し、全国から市町村長が集まる会場内には千人近くの参加者の中で「置戸町長さんですか?」と背中から声を掛けられ、「はい、そうです」と振り返ると、「先日は丁寧なお手紙をいただきありがとうございました」と声を掛けられました。その口調から少し懐かしく感じながらも誰だろうと考えながら「わかった」と思った瞬間、「湯沢市長の佐藤です」と背広のポケットに手をやり名刺交換をしました。
秋田県湯沢市は秋田地区住民の祖先の故郷のひとつです。佐藤市長は今春、再任の挨拶状に対してお祝いの手紙を書いたことから、わざわざ会場内を探して来られました。書中には私は佐藤市長と同い年、先祖は秋田県福地村(現横手市)から置戸に入植したことなどを書きました。初対面で限られた時間でしたが、会話は弾んで「本町は開町110年を迎えますので是非おいでいただければ」とお別れしました。しばらくして「横手市長の高橋です」と若くてかっこいい市長さんが挨拶に来られました。秋田県の皆さんは義理堅いものだなと感心すると同時に、一期一会、縁あって巡り合った方には誠心誠意の態度で接しなければならないものだと二人の市長にお会いして、短い会話に歴史を感じ温かな気持ちで暑い東京から帰郷しました。
置戸町は大正4年の開村から今年110年を数えますが、明治の終わりには全国から多くの方々が開拓の鍬を入れております。多くの先人に感謝しながら、暑い夏も町民の皆さんと健康と笑顔で乗り越えたいと、お日様を見上げます。夏まつりお疲れさまでした。
(広報おけと2025年7月号より)
秋田県湯沢市は秋田地区住民の祖先の故郷のひとつです。佐藤市長は今春、再任の挨拶状に対してお祝いの手紙を書いたことから、わざわざ会場内を探して来られました。書中には私は佐藤市長と同い年、先祖は秋田県福地村(現横手市)から置戸に入植したことなどを書きました。初対面で限られた時間でしたが、会話は弾んで「本町は開町110年を迎えますので是非おいでいただければ」とお別れしました。しばらくして「横手市長の高橋です」と若くてかっこいい市長さんが挨拶に来られました。秋田県の皆さんは義理堅いものだなと感心すると同時に、一期一会、縁あって巡り合った方には誠心誠意の態度で接しなければならないものだと二人の市長にお会いして、短い会話に歴史を感じ温かな気持ちで暑い東京から帰郷しました。
置戸町は大正4年の開村から今年110年を数えますが、明治の終わりには全国から多くの方々が開拓の鍬を入れております。多くの先人に感謝しながら、暑い夏も町民の皆さんと健康と笑顔で乗り越えたいと、お日様を見上げます。夏まつりお疲れさまでした。
(広報おけと2025年7月号より)
まちづくり月記2025年6月号
早くも今月29日には熱いレースが繰り広げられる第48回人間ばん馬大会が開催されます。本年は開町110周年と節目の年でもあり、大会もさることながらステージショーや打上花火などは趣向を凝らして開催いたしますので、多くの皆様のご参加、ご来場をお待ちしております。
さて、先月「もし、私が人生をやり直せたら」という本を図書館から借りて読みました。40代前半でパーキンソン病を発症した精神科医キム・ヘナムの著書です。今まで生きてきて、ふとした挫折や失敗を経験し、突然訪れる不幸に見舞われる時、「人生をやり直せたら」と思う方は私も含めて少なくないと思います。生きるということは決断の連続で、子どもの時から失敗すれば後悔し、大人になれば自らの責任で人生の大事な決定をすればするほど、思い通りにならないのが人生だと気づきます。著者は仕事や家事、子育てを一生懸命こなして、周りから見ても自分自身も順風満帆な人生、発病後には死を願うほどの絶望から22年、精神科医としての知識と病を経験してからの人生観が綴られ、韓国でのロングセラーはもとより日本でも話題になっていた本です。
過去を変えられないという現実を受入れることが、未来を明るくする第一歩で、大切なのは「今この瞬間をどう生きるか」、「何度失敗する人生でもそれを喜びたい」と教えられる感動の一冊でした。
今年は遅くまで咲いた淡い桜の花びらが一風一雨毎に散ってゆく美しさに、心が洗われるほどに涙がでる本に出会えたすばらしい春でした。
(広報おけと2025年6月号より)
さて、先月「もし、私が人生をやり直せたら」という本を図書館から借りて読みました。40代前半でパーキンソン病を発症した精神科医キム・ヘナムの著書です。今まで生きてきて、ふとした挫折や失敗を経験し、突然訪れる不幸に見舞われる時、「人生をやり直せたら」と思う方は私も含めて少なくないと思います。生きるということは決断の連続で、子どもの時から失敗すれば後悔し、大人になれば自らの責任で人生の大事な決定をすればするほど、思い通りにならないのが人生だと気づきます。著者は仕事や家事、子育てを一生懸命こなして、周りから見ても自分自身も順風満帆な人生、発病後には死を願うほどの絶望から22年、精神科医としての知識と病を経験してからの人生観が綴られ、韓国でのロングセラーはもとより日本でも話題になっていた本です。
過去を変えられないという現実を受入れることが、未来を明るくする第一歩で、大切なのは「今この瞬間をどう生きるか」、「何度失敗する人生でもそれを喜びたい」と教えられる感動の一冊でした。
今年は遅くまで咲いた淡い桜の花びらが一風一雨毎に散ってゆく美しさに、心が洗われるほどに涙がでる本に出会えたすばらしい春でした。
(広報おけと2025年6月号より)
まちづくり月記2025年5月号
春の日差しを受けて図書館前も淡いピンクの桜が咲き、パークゴルフ場もオープンし、「今年もよろしく」とカキーンとフルショットの音が響いています。
(広報おけと2025年5月号より)
新年度を迎えて気分一新「広報おけと」もリニューアルして、新たな気持ちでまちづくり月記も継続してまいりますので、よろしくお願いします。
先月、置戸高校の入学式に出席させていただきました。近年は入学生徒が減少し、昨年は10名を割りました。北海道教育委員会からは「再編の対象になりますよ」とイエローカードが出され、置戸高校支援対策協議会では教職員や在校生と一緒になって生徒募集に取り組んでまいりました。本年は道外からの入学者を含めて14名が入学しましたが、既に来年の募集に向けて取り組みを始めてまいります。入学式では、保護者はもちろん、多くのご来賓や置戸高校の存続を願う町民も含めて大勢の方が出席されて、久しぶりに賑やかな入学式となりました。
祝辞でも述べましたが、全国各地から入学した新入生を町民あげて歓迎するとともに、置戸高校は福祉を通して人を学び、「幸せ」をつくる高校だとお話しさせていただきました。「幸」の字は逆さにしても幸せ、そして「辛」という字に一本足せば幸せになる。寮生活や慣れない土地での生活は辛いかもしれませんが、その経験が大切です。それに町民の皆さんの一本の声掛けがあれば「幸」になります。どうか町民の皆さん、置戸高校の生徒にも地元の小・中学生と同様に優しい励ましの言葉をお願いいたします。先月、置戸高校の入学式に出席させていただきました。近年は入学生徒が減少し、昨年は10名を割りました。北海道教育委員会からは「再編の対象になりますよ」とイエローカードが出され、置戸高校支援対策協議会では教職員や在校生と一緒になって生徒募集に取り組んでまいりました。本年は道外からの入学者を含めて14名が入学しましたが、既に来年の募集に向けて取り組みを始めてまいります。入学式では、保護者はもちろん、多くのご来賓や置戸高校の存続を願う町民も含めて大勢の方が出席されて、久しぶりに賑やかな入学式となりました。
(広報おけと2025年5月号より)
まちづくり月記2025年4月号
朝晩の陽が長くなり、春本番を感じる今日この頃、置戸町は110年前の大正4年4月1日に野付牛村(現北見市)から分村しました。当時は、置戸と訓子府でし烈な役場の所在地争いが伝えられており、結果、置戸に軍配が上がり、置戸村誕生となりましたが、その五年後には置戸村から訓子府村が分村しております。
本年は節目の年となりますので、開町110周年を「未来につなぐ通過点」として、町民の皆さんが喜んでいただけるように講演会や記念品配布などの記念事業を企画しております。また、少子化や人口減少が続くなか、安心した子育て環境や子どもたちの明るい未来をつくる児童館建設を行い、「おけとで子育てをしたい、働きたい」という勤労世代の定住や移住を促進し、また、高齢になっても身体が不自由になっても暮らし続けることができるまちづくりの施策を展開してまいります。一方、物価高騰等で生活が厳しいことは承知しておりますが、将来にわたって安定した行政サービスが継続できるよう使用料、手数料の見直しを行いました。ごみ収集等多くの方にご負担が増えることとなりますが、ご理解をお願いいたします。
先日、「終活やめた」と晴れやかな某有名タレントの映像を見て、ハっと思いました。死んだ後のことをくよくよと心配するより、今日を楽しく生きること、それが一番大事だと教えてもらった気がします。きっと今年も桜は早いでしょう。暖かな日差しのなか、楽しい一日になるよう笑顔で友達と出かけましょう。
(広報おけと2025年4月号より)
本年は節目の年となりますので、開町110周年を「未来につなぐ通過点」として、町民の皆さんが喜んでいただけるように講演会や記念品配布などの記念事業を企画しております。また、少子化や人口減少が続くなか、安心した子育て環境や子どもたちの明るい未来をつくる児童館建設を行い、「おけとで子育てをしたい、働きたい」という勤労世代の定住や移住を促進し、また、高齢になっても身体が不自由になっても暮らし続けることができるまちづくりの施策を展開してまいります。一方、物価高騰等で生活が厳しいことは承知しておりますが、将来にわたって安定した行政サービスが継続できるよう使用料、手数料の見直しを行いました。ごみ収集等多くの方にご負担が増えることとなりますが、ご理解をお願いいたします。
先日、「終活やめた」と晴れやかな某有名タレントの映像を見て、ハっと思いました。死んだ後のことをくよくよと心配するより、今日を楽しく生きること、それが一番大事だと教えてもらった気がします。きっと今年も桜は早いでしょう。暖かな日差しのなか、楽しい一日になるよう笑顔で友達と出かけましょう。
(広報おけと2025年4月号より)
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置戸町役場 企画財政課TEL:0157-52-3312FAX:0157-52-3353
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