令和3(2021)年度

まちづくり月記2022年3月号

 コロナまん延防止対策により行事等が中止される中、道産子の活躍が光った北京オリンピック・パラリンピック。中でも銀メダルに輝いたカーリング女子では、選手たちの笑顔に一層親しみを感じて応援した方も多かったと思います。カーリングに限らず、各国の代表が競い合い、その結果、笑顔のインタビューや涙する世界のアスリートの姿は、メダルの色に関係なく「本当に美しいな」と感動していました。

 江戸の末期、咸臨丸で太平洋を渡った勝海舟の一行に木村摂津守喜毅(せっつのかみよしたけ)という人物がいました。木村を見たアメリカ人は、こんなに美しい種類の人間がいたのかと驚嘆したと記録されています。それは、武士の姿や顔立ちなどルックスではなく、幼い頃より勉強熱心で十分な教育を受けて育った木村の人間性や立ち居振る舞いが評価されたものです。今回のオリンピックでも日本人選手の美しい人間性を誇りに思います。

 各校の卒業式に出席しました。成長した子どもたちの姿はとても清々しく、誇らしいものです。見守るご家族の姿もまた美しいと私も思わず涙腺が緩んでしまいます。子どもたちそれぞれが金メダル、ご家族の皆さんも金メダルだと思います。
 
 思い出深い校舎から巣立つ卒業生の姿に、春の訪れと新たな希望に満ちた未来を感じる3月でした。
 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

(広報おけと2022年3月号より)

まちづくり月記2022年2月号

 新年早々、久しぶりのドカ雪となり流雪溝が詰まる事態となりました。皆さまのご協力により2日後に復旧しましたが、この間ご不便をおかけいたしました。流雪溝は高齢化や空き家の増加による投雪の課題もありますが、市街地沿道のうず高く覆った雪を眺めながら、改めてその大切さを感じました。

 全国的にコロナ感染症が拡大し、私自身が検査対象者となりました。さまざまな経験を通じて、コロナの最前線で戦っている保健所をはじめ医療従事者の皆さまのご苦労が身に染み、心からありがたいと思いました。一方、感染した職員の謝罪の言葉に、言いようもない切なさを感じました。頭に浮かんだのは、テレビドラマで幼い子どもが母親に 『病気になってごめんなさい』 と話すシーン。感染症予防対策をしながら生活している中でも感染して、療養となった方は被害者なのです。 アフターコロナの時代は経済回復のみならず、人に謝らせるような時代は終わりにして、どんな環境や状況でも安心して暮らすことができる 「不幸のないまち」づくりが本当に大切だと改めて思います。

 年頭の職員訓示や成人祭で、今年のテーマは『義を見てせざるは勇無きなり』と伝えました。流雪溝の復旧で「もう休め」と言っても夜中まで震える手で作業を続けた若い職員に勇気をもらいました。
 予想外の困難も克服して、町民の皆さまとともに新たなまちづくりに挑戦してまいります。
 引き続きご理解ご協力をお願い申し上げます。

(広報おけと2022年2月号より)

新年のご挨拶   安心して健やかに 暮らせるまちづくりを

 新年、明けましておめでとうございます。
 皆さまにおかれましては、希望に満ちた輝かしい新春を健やかにお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。旧年中は、町政の推進に格段のご理解とご協力を賜り、深く感謝申し上げます。

 町長に就任いたしまして、1年6か月が過ぎましたが、この間、新型コロナウイルス感染症予防と経済対策に全力を傾けてまいりました。ワクチン接種につきましても、置戸赤十字病院のご尽力により、早期に希望される町民への接種を完了することができました。本年から3回目のワクチン接種が開始されますが、引き続きご理解とご協力をお願いいたします。
 昨年から進められてきました光ファイバー未整備地域における整備も進み、サービス提供が待たれるところとなりました。これで本町も高速ブロードバンド環境が整ったことから、さまざまな利活用を推進してまいります。
 勝山農村公園内に設置したトレーラーハウスが、昨年10月にオープンいたしました。自然豊かな景観の中で、新たな宿泊スタイルをお楽しみいただけると思います。おけと勝山温泉ゆぅゆとコテージを含め、多くの方にご利用いただきたいと思います。
 また、本町に寄せられるふるさと納税に対し、 昨年10月から返礼品を開始いたしました。町内の協力事業者から提供を受けた特産品を贈ることで、地域経済の活性化と全国に向けた町のPRになることを大いに期待しております。今後も返礼品の充実に取り組んでまいります。
 ふるさと銀河線の跡地活用として、まちなか団地の建設や宅地分譲など順次進めてまいりましたが、イベント広場から森林管理署までのエリアの利活用や、現在検討を進めている児童館の建設場所など、本年から町民の皆さまのご意見を基に、新たなまちづくりのグランドデザイン作成を進めたいと思います。
 令和2年国勢調査の結果によると、残念ながら全国的に人口減少、少子高齢化が進んでおり、本町にとっても極めて深刻な問題であります。昨年から町内への移住や起業をした方に対して応援金を支給する「元気だすべぇ事業」を実施いたしましたが、起業者も増え、また、新たに5名の地域おこし協力隊を採用し、現在4名の隊員が活動しており、1名の隊員は本年4月から活動する予定です。今後も町や地域を盛り上げる活躍を期待し、積極的に隊員も採用したいと思います。
 昨年も、残念ながら人間ばん馬大会の開催を見送りましたが、延期されていた東京オリンピック2020は、華々しく開催されました。感染症予防のため無観客となりましたが、このような状況下でも素晴らしい活躍をする各国の選手達の姿に、心から感動と勇気をいただきました。改めて、この大変な時期であっても、安心して健やかに暮らせるまちづくりを、町民の皆さまとともにしっかりと進めてまいります。

 結びに、新型コロナウイルス感染症の一日も早い終息と、本年が皆さまにとりまして、幸せ多い年になりますようご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

(広報おけと2022年1月号より)

まちづくり月記2021年12月号

 振り返ると今年もコロナの一年でした。行事の中止やさまざまな活動の制限により、ご苦労をおかけしていますが、ワクチン接種をはじめ経済対策を含めたコロナ対策は皆さまのご理解ご協力のもと進めることができました。
 地域おこし協力隊やふるさと納税返礼品、起業支援・民間賃貸住宅の整備促進やトレーラーハウス整備などを進めましたが、新たな課題解決に向けて、ステップアップしてまいります。

 さて、師走は『師が走る』と書きますが、師とは冬休み前の忙しい『学校の先生』と思っていましたが、正解は『お坊さん』 だと、20代の若い職員から教えられました。「若いのにすごいな」と感心すると同時に、恥ずかしい思いをしました。
 学校だけでなく、仕事や日常生活など日々の実践にこそ学びがあるということを私は信じています。「敏にして學を好み、下問に恥じず」の言葉どおり、自分は 「無知」 なのだと戒めながら職員の考えを聞き、皆さまからの多くのご意見をいただいて、町民の幸せづくりの町政を進めたいと考えています。
 
 コロナ感染流行に備えて、年明けから第3回目のワクチン接種が始まります。ご理解ご協力いただきたいと思います。
 益々寒くなっていきますが、皆さまにとって幸多い良い年になりますようご祈念いたしまして、ペンを置きます。
 今年一年ありがとうございました。

(広報おけと2021年12月号より)

まちづくり月記2021年11月号

 先月、10月臨時議会で、おけとパークゴルフ場の使用料改定を議決いただきました。平成15年度有料化以来、初めての本格的な見直しです。かつて8万人もの利用がありましたパークゴルフ場ですが、コロナ休業もあり現在は1万人台まで利用者が減少しています。そのため、収支を考えまして75歳以上の方の使用料の無料を廃止し、シーズン券のみ減額をした料金体系となります。ご理解をいただき、パークゴルフ愛好家の皆さまには来年度も引き続きご利用願います。

 緊急事態宣言が解除され、10月からは感染症対策を行いながらも地域活動が少しずつ活発になってきたように感じます。
 置戸タイムス創刊70周年記念文化講演会が、先月開催されました。舞の海秀平さんが語る大相撲の話に、会場には笑顔があふれていました。皆さまの楽しそうな姿に、私はポストコロナの明るい兆しを実感しました。
 明るいニュースといえば、広報おけと9月号でご紹介しましたジュニアバレーボールチーム。江別市で開催されたななかまど杯では全道3位の結果を収められ、次の大会でも管内優勝し全道の切符を手にしました。少ないメンバーながらチームワークで勝ち取った朗報です。

 最後にお知らせです。今月24日から4地区で移動町長室が始まります。皆さまの参加をお待ちしています。
 マスクに隠された大勢の皆さまの笑顔を胸に、決意を新たにしてまちづくりに臨みます。
 寒くなりますが、お体に気を付けてお過ごしください。

(広報おけと2021年11月号より)

まちづくり月記2021年10月号

 朝晩の冷え込みを感じる季節になりました。暑い夏の記憶が薄れていく中で、色々な木々はさわやかに、秋の日差しの中で鮮やかな光を放っています。
 
 さて、オケクラフト誕生から長きに渡り、置戸町を訪れ、ご指導いただいた時松辰夫氏が本年1月ご逝去されました。先月、東北工業大学で追悼シンポジウムがインターネット上で開催され、私もWEB参加をしました。全国各地でのご功績や各パネラーからの時松先生像、そしてその思いを知ることができ、感謝の掌を合わせました。
 私が奉職して間もなく、横路北海道知事が視察に来られ、「オケクラフトは一村一品運動の見本だ」と握手をしていただいたことがありました。知事の掌の厚さを感じながら、「わが町はすごいぞ、そして誇らしい」と感激した記憶があります。
 時松先生は『銘木は当然素晴らしい、しかし普通の木も素敵だ』と話されたそうです。「木」を「人」に置きかえればそれは、木工技術だけではなくそれぞれの個性や魅力を生かすことで、未来へのまちづくりの可能性が広がることを本町に教えてくれたのだと思います。
 また、先生は幼少期から振り返り『木は偉大だ』と言われたそうです。あそこの見事な大木は、先生そのものだと感じた置戸の紅葉です。

 ありがとうございました。

(広報おけと2021年10月号より)

まちづくり月記2021年9月号

最近は本を読む時間がパソコンやTVになっていましたが、先日、図書館にリクエストで司書お薦め
本と一緒に借りたところ、面白くなって2冊3冊と読み進みました。

小学生の頃は「やまびこ号」が楽しみで、UFOや心霊写真集等に目を輝かせてページをめくった記憶が
あります。本を読む習慣は、冗談を言いながら貸し出してくれた図書館職員のお陰だと感謝しています。
中学で、「祇園精舎の鐘の声」で始まる平家物語を習いましたが、意味はさっぱり解からなかったのに、
なぜか今でも覚えています。

読書は知識を得るだけでなく、素読するだけでも子どもは落ち着き、大人は痴ほう防止やストレス解
消等の色々な効用があるそうです。心に響く良い本は何度読んでも新鮮で、古い友人に会うようなもの
だということわざもあります。
外出等の自粛が続く今、ご家族で図書館をご利用してみてはいかがでしょうか。

記録的な猛暑となった夏も過ぎ、明日は中秋の名月です。
本を開けば、ボ~ンと鐘の音と沙羅双樹の花を感じる夜長になるかもしれません。
畑では実りの秋を迎えますが、皆様ご健勝にお過ごしください。

(広報おけと2021年9月号より)

まちづくり月記2021年8月号

現在、町内の100歳以上の長寿の方は15名で、最高齢の方は106歳の女性です。日本人の平均寿命は現在、男性82歳、女性88歳と年々延びています。

先月、昨年に続き中止となった戦没者慰霊祭に代え、職員とともに町民を代表して忠魂碑前に花を供えました。境内は夏の日差しを遮る大木や清らかな池があり、涼しげで厳かな雰囲気が漂う場所です。
コロナで亡くなられた方は世界で400万人を超えましたが、太平洋戦争では、日本人だけでも310万人もの犠牲となりました。その悲惨さは私たちの想像に及びません。ご長寿のお祝いに伺うと、「いま元気で生きていること」 と 「家族への感謝」 を言葉にされます。

一方で、現代人の 「平和ボケ」 という言葉で象徴されるように、社会への警鐘を話される方もいます。 戦時中に青年期を過ごしてこられた方には、決して忘れることができない記憶であり、平和を守らなければならないという強い意志を感じます。

開戦から80年、遠くふるさとや家族を思いながら戦場に若い命を散らせた199名の戦没者に対し、哀悼の誠を捧げます。そして、彼らが望んだ平和で幸せな未来を私たちがつくり、未来へつなげなければならないと8月15日に、決意を新たにします。

 皆さま、まだまだ残暑が続きますので、体調に気をつけてお過ごし下さい。

(広報おけと2021年8月号より)

まちづくり月記2021年7月号

2年連続の中止となってしまったおけと夏まつり・人間ばん馬大会。近年、商工青年部をはじめ大会を
運営する人員不足が課題となっています。

将来、開催が危ぶまれる中、現在、若い世代の方々を中心として、仕事の後に中央公民館に集まって
真剣な話し合いがもたれています。

以前、私も商工観光係として担当した際に「毎年同じことでマンネリだ」と意見がありましたが、
「30年ではマンネリでも、50年経てば立派な伝統で、100年経てば伝説だ」と当時の関係者で笑った記
憶があります。

伝統を守るということは大事であると思いますが、時代に合わせて変わっていくことも物事の必然です。
伝統の意味は、やり方や様式を引き継ぐだけではなく、形は変わっても、その考えや精神を後世に残す
ということが、私は最も大切だと思います。

昭和52年、旧拓実小学校で故山本佳一さんをはじめ、当時の商工青年部員が酒を酌み交わしながら、
花火大会に代わるイベントとして考えたのが、この「人間ばん馬大会」でした。5年後には伝統となる
第50回山神祭全日本人間ばん馬大会を迎えます。

多くの町民の皆さまのご理解とご協力で夏まつりが継続できるのだと思います。
「今年のお祭りは、すごかったね」と聞こえる日が来ると信じて、7月の夏空を見上げています。

(広報おけと2021年7月号より)

まちづくり月記2021年6月号

5月25日の正午、見る見るうちに空が暗くなり雷鳴が轟くと、局地的な豪雨となりました。
翌日、現場に向かい、農業者から「もう少し雨が長く降ったら大変だった」という言葉を聞きました。
移植作業を終えた畑が無事だったと確認でき、胸を撫でおろしました。
昭和47年7月1日、秋田地区で200ヘクタールの作物が壊滅した降雹被害の記録があります。
『災害は忘れた頃にやって来る』ということわざがあるように、暖かくなっても気を抜くことはできません。

さて、置戸赤十字病院の全面協力のもとで、新型コロナウイルスワクチン接種が順調に進んでいます。
接種を受けた方から「安心した。スムーズに接種できて、本当に置戸はいいわ」という話をお聞きしま
す。コロナが終息するまでは、継続して感染予防に十分気を付けていただきたいと思います。

町の人口は4月末2752人で、昨年の4月より52人減少しましたが、先月は、近年にない20
人の増加となりました。役場には町外の方からの移住や起業の相談も増えています。

町長就任からあっという間に1年が経ちました。過疎化に歯止めがかけられるようスピード感をもっ
て町政を進めてまいります。今後とも皆さまのご理解、ご協力をお願いいたします。皆さまの笑顔がま
ちいっぱいにあふれる日が早く来るように、澄み渡る6月の空を見上げて願います。

(広報おけと2021年6月号より)

まちづくり月記2021年5月号

花香る5月となりました。
連休中は気温が上がらず、ほぼ例年どおりの開花となりました。
桜の開花は2月以降の累積温度で予想されるそうです。
毎日の積み重ねが大事だというのは、人生と同じだなと南ケ丘の桜を眺めています。

さて、新年度予算44億円の執行について、
「1%節約できたら4千4百万円。それを新たな事業に使えたらどんな大きなことができるでしょうか」と職員に訓示しました。
軌道に乗るまで少し時間を要しますが、ふるさと納税の返礼品導入により地域の活性化に取り組んでまいります。返礼品の選定に町内事業者の皆さまのご協力をお願いいたします。

先日、都市部からご家族で移住された方と面談の際、
「こんなに近所の方がお世話をしてくれる経験は初めてです。本当に移住して良かった」とお話をいただき、人口減少の中、ありがたい気持ちと置戸町の希望を感じました。
「元気だすべぇ事業」の創設やまちなか団地の分譲を開始しましたが、
移住者や勤労者の住宅確保など定住対策には、まだまだ十分ではないと感じています。
一人でも多くの方が住み、そして住み続けたいまちづくりとして新たな政策を検討してまいります。

最後に、5月1日より欠員補充に併せて障がい者の方の町職員を募集しました。
心身にハンディキャップがあっても働くことができるまちづくりを、役場から取り組んでまいります。
町民の皆さまのご理解をお願いいたします。

(広報おけと2021年5月号より)

まちづくり月記2021年4月号

出勤前、自宅の窓越しに見えるのは、新しいランドセルを背負った小学一年生、
少し大きめの制服を身に着けた凛々しい顔つきの新中学生の姿です。
きっとすぐに心も体も大きくなって、ちょうど良くなることでしょう。
この子たちのためにも、「置戸だから仕方ない」ではなく「置戸だからできる」という、
勇気と希望のあるまちづくりを進めたいと思います。
さて、新型コロナウイルス感染症は、都市部での発症数が上下しており、
さらに変異種の増加などもあり、なかなか出口が見えません。
希望の光としてワクチン接種が始まったところです。
本町では、既に置戸赤十字病院の医療従事者の接種が完了し、
65歳以上の一般の方の優先接種が、5月の連休明けに中央公民館で開始いたします。
この接種によりコロナ禍が終息し、
安心して外出や旅行、町内会活動や飲食・イベントに参加できる日が来ることを願っています。
会場までの交通手段や接種への心配がありましたら、
遠慮なく地域福祉センターまでご相談ください。
接種を希望する町民の皆さまが、安心して接種できるよう全力で取り組んでまいります。
最後に、今年の「おけと夏まつり」は実行委員会で協議のうえ、
感染予防のため大事をとって開催中止を決定いたしました。
2年連続の中止となり、とても残念でなりません。
来年こそ、7月の真っ青な夏空の下、多くの笑顔と歓声の中で、
人間ばん馬大会が開催できることを心から祈念しております。

(広報おけと2021年4月号より)
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置戸町役場 企画財政課TEL:0157-52-3312FAX:0157-52-3353